咳や痰で受診される患者さんはとても沢山いらっしゃいます。『肺癌や結核など何か大変な病気ではないだろうか？』と心配を抱えて受診される方もとても多いです。肺癌や結核の多くは胸部X線でわかりますので咳が2~3週間も続くようなら一度相談してください。
風邪症状を伴って1～2週間以内の咳は風邪の名残の咳が多いですが、症状が強い、高熱が続く等の場合には肺炎なども考えることがあります。一方6～8週間も長引くようならば肺炎などの感染症の可能性は少なくなり、マイコプラズマや百日咳、結核等に限られてきます。念のために胸部X線で肺炎や結核、肺癌などがないことを確認します。このような慢性咳では咳喘息や逆流性食道炎、後鼻漏（こうびろう）、薬剤性咳など感染症以外の原因が多いとされています。また咽頭や気管の乾燥が原因のこともあり、その際には漢方薬等で対応します。このように咳を起こす原因は非常に沢山ありますが、問診やX線などの検査でその多くは対応出来ます。ご心配な方は相談してください。
