咳喘息は長引く咳で最も多い原因です。喘息との違いはなんでしょうか？喘息とは「喘ぐ息（ゼイゼイする呼吸）」を発作的に起こす疾患として有名です。咳喘息とは「ゼイゼイとしたり息は苦しくなったりしないけど、喘息の薬だけが効く疾患」と言えます。喘ぐ息はないのに咳喘息って変ですね。実は鎮咳薬（ちんがいやく）は気道の咳受容体をブロックすることで咳を止めます。気管支炎等ではバイ菌を排出するために咳受容体で感じて咳をすることでバイ菌を排出しています。喘息の薬はこの咳受容体には全く働かないので、喘息以外の咳には効きません。喘息薬が効くのに喘息みたいにゼイゼイしない、だから咳喘息という名前になりました。
咳喘息はこのように喘息薬だけが効く、他の疾患でないことが診断になります。また喘息と似ていて、症状は朝や夜に悪化する（日内変動）、例年同時期に咳が遷延する（年内変動）といった特徴があります。近年では呼気一酸化窒素検査が診断に有用で活用しています。
