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西洋医学と漢方医学の違いとは?

現代の日本医師は全員西洋医学の医師です。明治の文明開化以降、医師免許は西洋医学を学んだ者に取得出来るようになったからです。その影響から漢方医学を学ぶ医師は少なくなりました。

西洋医学とは

西洋医学の人間観は身体をなるべく細分化して、体の病気は内科や外科、精神の病気は精神科、さらには脳は脳外科、心臓は循環器科、肺は呼吸器科、などなど…分けることで分析して治療を考えていきました。薬剤は分子レベルの構造式がわかっており、どの臓器のどの分子に働くかわかっています。ワクチンや抗生物質の開発、CTやMRI等医療器機の開発など西洋医学は医療に対して多大な功績があります。

漢方医学とは

  • 薬ダンスと漢方薬

一方漢方医学は『人間は自然の一部』であるという世界観が基盤(もと)にあります。また『心身一如』といって心と体はひとつであり、心の問題が体の病気を起こすことは漢方では常識で、元気を補う生薬や、鬱々(うつうつ)した気を動かす生薬※1などがあります。『喉に何か詰まってるけど精査しても異常がないんです…』と訴える患者さんに対して、西洋医学では『気のせいでしょう、休みましょう』ぐらいしか言えませんが、漢方医学では喉に梅干の種※2や肉が詰まった感じ※3の症状には半夏厚朴湯※1(はんげこうぼくとう)という漢方薬がよいと2000年前の本に記載があります。また『雨の日に悪化する頭痛や眩暈(めまい)』には五苓散(ごれいさん)など体の水分を調整する漢方薬がとてもよく効きます。西洋医学で不得意な分野を補うのに漢方薬はしばしばよく効くことがあり、西洋医学と漢方医学は補い合うのがよいと思います。

※1.漢方では気はめぐるものであり、何か気がかりになって気の流れが鬱屈(うっくつ)すると『気鬱(きうつ)』という病気になります。鬱々(うつうつ)した気を流す代表的な漢方薬が半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)です。
※2.梅干が詰まった症状は『梅核気(ばいかくき)』といいます。
※3.肉が詰まった感じは『咽中炙れん(いんちゅうしゃれん)』といいます。゛炙れん゛とは゛あぶった肉゛のことです。